タナからひとつかみ-『最後の紫電改パイロット』-
- 2021/03/30 09:00
- カテゴリー:書籍・音楽・映画・芸能
今年1月19日、一人の元日本海軍パイロットが天に召されました。
笠井 智一氏、享年94歳。昭和17年、かの太平洋戦争が始まった時、海軍 予科練に入隊し、パイロットとしての道を歩み出す。その後、零戦を経て、海軍最後の戦闘機となった『紫電改』のパイロットとして終戦まで戦い続けた人物です。
そんな笠井氏の回想録とも言える『最後の紫電改パイロット』、淡々と当時を振り返り、予科練時代、パイロット候補としてしごかれた日々、ヤップ島で撃墜され、現地の人に助けられ、戦後、再会した話、フィリピン戦線では、特攻機の直掩として任務につかれた話等々、色々と思うところがある素晴らしい著書でした。戦争を体験された方々はもうそのほとんどが鬼籍に入られた令和の時代こそ、戦争、平和について考えるべく、こういった先人の書に触れるべき時ではないでしょうか。おすすめの書です。